title-left 会長あいさつ

松山市針灸師協会会長

 皆様、こんにちは。
 私は松山市針灸師協会会長の栗田眞宏です。
 この度は、私どものホームページをご訪問いただきまして、誠にありがとうございます。
本会は昭和39年、組織立った啓蒙活動を通じての鍼灸の普及とそれにより松山市民の方々の健康及び福祉の増進へ寄与することを目的として、当時の開業鍼灸師であった先達によって設立されました。以来、市内全域を対象とした「鍼灸施術の無料奉仕活動」を30年間にわたり展開する中で、近年ではより鍼灸や「ツボ」に関心のある方々に向けて「ツボ健康法」の講座を開設し、好評を得て来ました。この講座は今後も地域活動の拠点として、ますますその有用性が見直されつつある公民館を利用したものです。昨今では一般向けの「ツボ」関連の書籍も目立つようになって来ましたが、実際に「ツボ」を取るとなると、専門家でなければ理解の難しいものがほとんどです。そこで当会会員である講師の解りやすい説明のもと、地域のみなさんとワイワイと楽しみながら、「ツボ」の学習をするお手伝いが出来ればと願っています。
 さて本会のもう一つの中心的、且つ重要な活動に「松山市国民健康保険による鍼灸施術」の推進活動があります。これについて簡単に説明させて頂きたいと思います。
本来、鍼灸は一般医療(療養の給付)や柔道整復(療養費の給付)と同様に保険施術が認められています。ただしこれには「医師の同意書(もしくは診断書)」が必要となっています。さらに鍼灸だけは医療との併給の禁止(同一疾患に対する療養の給付との併用禁止、例えば同意書により「腰痛」治療をしている場合、同一期間中に病院で腰痛の治療を受けてしまうと、療養費の給付が受けられない)等の条件があるため、利用されにくいのが現実です。
 ところが、松山市には市民の健康保持を目的として、松山市の国民健康保険と後期高齢者保険の加入者の方に限って、月10回を限度として、1回につき1,000円を補助する制度が作られています。つまり医師による同意書が不要であり、また手続きの上でも非常に簡便な方式で鍼灸施術を受けられるという特徴があります。これは鍼灸施術に対する行政の理解度が高いことを示すものでもあります。平成18年に本会で実施しました市民対象のアンケート調査の結果からも、市民の方々にとって鍼灸が「健康維持のために欠かせないもの」であると認識して頂いていることが裏付けられましたので、今後ともこの制度を活用して頂けるように努めて参りたいと思います。
鍼灸を含む中国伝統医学の古典であり、後漢代には成立したとされる『黄帝内経霊枢』九鍼十二原篇の中に、王様である黄帝が岐伯という医者に対して、「余は民百姓から租税を徴収しているが、病気になった彼らのためには何一つ充分なことをしてやれない。そこで彼らのために、極めて細い鍼を用いて経脉の障碍を除去するという、大きな苦痛を伴わない治療法を確立し、これを後世に伝えたいと思う。それはたとえ今の世が終わっても滅びることのないもので、永久に中絶することのない立派な治療の方式を作りたい。そしてその方法は誰にでも容易に用いることのできるものであり、また忘れ去られてしまわないような治療法の定石を作り、鍼の道を書いた教えを確立し完成させたいが、どのようにしたらよいのか、其の真の内容について聞かせて欲しい。」と請うています。
 既に黄帝の時代に医療の術として期待されていた鍼灸を通して、現代に生きる我々も、皆様の幸せで健康な生活を守るお手伝いができましたら、松山市針灸師協会所属の鍼灸師として、これ以上の喜びはありません。
 そのためにも、今後ともこのホームページの内容をさらに充実させる所存ですので、これを通じてより鍼灸に対する一層のご理解を賜ります様、お願い申し上げますとともに、市内各地域の「松山市国民健康保険指定鍼灸院」をより身近で安心して通って頂ける施術所としてご紹介させて頂きたく存じます。